皆さん、こんにちは。
南仏在住のマダム野武士です。
前回は土地の売買契約についてお話させて頂きましたが、今回はガラッと内容を変えて、建築家(工務店)との打ち合わせについてお話させて頂きます。
以前の記事でも少し触れました通り、家を建てる時に依頼する先は大きく分けてハウスメーカーと工務店の2つに別れるかと思います。(あるいは私のお隣さんのように大工さんが自分で家を建てられるというケースもごくまれにあるかと思います。)
工務店の中でも、
1.自社で大工さんを雇用されており、設計・施工・アフターフォローまでを一貫される
2.工務店で設計・管理をし、施工は外注する
3.フランチャイズに加盟し、特定の住宅を扱う
の3つに分類されるかと思いますが、私達は「2.工務店で設計・管理をし、施工は外注」という形態をとられている地域の工務店(建築家)の方に依頼をしました。理由は以前の記事「4.建築家探し - 南フランスで家を建てました」で述べた通りです。
つまり、家の設計と施工の管理は工務店(建築家)の方に依頼し、施工は各業者の方と個別に契約を結んで着工して頂くという流れになります。工事をしてくださる各業者の方々につきましては、工務店から紹介して頂くケースが大多数で、工務店と長い付き合いのある方々がほとんどでした。もちろん、自分たちの知り合いの業者の方や、自分たちで業者の方を探してきて工事をお願いすることも可能です。私達も見積もりを取得する時は工務店から紹介していただいた数社以外に、別の業者にも見積もりを取って比較したこともありました。
さて、話が逸れてしまいましたが、建築家との初めての打ち合わせは、まず「どのような家を建てたいか」という漠然としたイメージの共有から始まりました。建築家の方との打ち合わせが始まる前に既に土地が見つかっていたので、土地の条件(主に広さ・立地)と家の建築の予算は決まっていたのですが、いざ具体的な家のイメージとなるとなかなか具体的に思い浮かべることが難しく、1ヵ月ほど色々な家のカタログを見たり、ネットで調べたりして主人との間でどのような家にしていくのかというイメージを固めるところから始めました。具体的にはネットや雑誌で見つけた理想のイメージの間取りやデザインの写真を片っ端から保存し、ある程度集まったらその中で選別していき、集めた写真を建築家の方に提出しました。
また同時に、家を建てる上で譲れないポイント(トイレ・風呂別、南向きのテラスなど)をお互いに書き出し、そのリストも建築家の方にお渡ししました。
建築家の方からは初めての打ち合わせの際にどんな部屋(寝室・トイレ・書斎など)がいくつ欲しいかを決めて、各部屋の大まかな配置を描いてきてと言われていたので、ざっくりとした間取りを書いた紙も提出しました。
第1回の打ち合わせをした後日、建築家の方と購入予定の土地を見に行き、それも踏まえた上で、ざっくりとした間取りと建築の予算を算出していただけるとのことだったので、土地訪問から3週間後、第2回の打ち合わせのために再び建築事務所を訪問しました。そこで、間取りの説明と大体の予算・工期を説明していただきました。ここまでの相談は全て無料でやってくださいました。
その後、ご提案頂いた内容で設計・施工管理をお願いしたかったので「建築設計仮契約書(Ordre de mission)」に署名をし、設計図(3Dイメージと2Dの図面)と具体的な工期・建築予算を組んでもらうための費用をお支払いしました。それと同時にこちらからは、不動産業者から仕入れた土地に関する資料と街の建築規定に関する条例の資料を提出しました。日本と同じようにフランスでも街によって建築規制があり、例えば私たちの住む村では外壁の色の指定や洪水時に備えて貯水槽の設置義務などが定められています。
少し長くなってしまったので今日はこの辺で終わりにします。
次回は、建築家の方との本契約についてお話させて頂きます。